体力と冬山登山技術が身についた

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アルバイトをしたきっかけ

山小屋を舞台にした松山ケンイチさん主演の「春を背負って」という映画を見たときに、私もこんな場所で働きたいと思ったのがきっかけです。それまでは登山未経験でした。
この年の夏のシーズンに違う場所で初めて山小屋の仕事をして、それが予想以上に楽しかったので冬の山小屋でも働きたいと思い、冬季も営業している西穂山荘で働きました。

アルバイトをして良かったこと

体力と冬山登山技術が身についた:
必要な食材は自分たちで歩荷していました。10~15キロの荷物を背負って2時間近く雪山の樹林帯を定期的に登るは最高の筋トレです。またその時々で雪のコンディションが違うため、未経験からアイゼン、ピッケル、ワカンを使いこなすまでになりました。

様々な背景のある人々に出会えた:
一緒に働いたメンバー、支配人との出会いは人生の財産です。全く違う年代、職種、性格の人たちと、笑って怒って励まし合いながら越冬した思い出は色褪せません。また気象予報士でもある支配人から教えてもらった気象の知識と、登山レスキューをされたときの経験談はその後の山行でも活かされています。

アルバイトをして大変だったこと

不便も楽しんでいたので特にないのですが、下界との一番の違いは水が全く使えないことです。冬季は水が凍結するからです。飲食用やお客さん用の水は夏の間に保存していたものを使うのですが、自分たちの日常ではアルコール消毒と体拭きシートで清潔さを保ち、風呂は週に1~2回の下山時、洗濯は20日に1回の休暇時のイベントでした。
これを経験してから、キャンプや山行で多少風呂に入れない日が続いてもストレスを感じなくなりました。災害時のときも活かせると思います。

山小屋に持っていって良かった物や役に立った物

山小屋に持っていって良かった物や役に立った物:
耳栓、アイマスク、体拭きシート、耐寒・防水のカメラ、テンションが上がる実用的な服や小物